カルニチンのダイエット効果

以前、番組の捏造問題で一躍注目を集めてしまったテレビ番組『発掘! あるある大事典Ⅱ 』で、αリボ酸のダイエット効果が報道され、その後、αリボ酸はダイエットに効くということでコエンザイムQ10と並んでサプリメントの代表のようにいわれています。

αリボ酸は、チオクト酸とも呼ばれており、ビタミンとして記載されることもありますが、これは体内で作られるのでビタミンではなく、ビタミン様物質として扱われています。

もともと、2型糖尿病の治療薬として利用されてきました。糖尿病の患者にこれを経口投与すると、インスリンによる血糖値の低下が増強されます。しかし、これは最大1.8gも使った調査です。

α リボ酸は抗酸化物質です。これはミトコンドリアの中で補酵素として作用し、ブドウ糖の分解、さらにそこからエネルギーが産生されるのを補助します。ブドウ糖がエネルギーになり、脂肪にならないということから、α リボ酸にダイエット効果があるといわれるようになったのです。しかし、これについて調べた論文で、きちんとした批判に耐えられるようなものはないのです。
『発掘! あるある大事典Ⅱ 』では、コエンザイムQ10とα リボ酸を摂っていれば若々しくいられると放送され、司会者自身も使用していて具合がよい、病気になりにくいなどと言っていました。しかし、人を本当に若返らせるかどうかの検証はされていないのです。

これはコエンザイムQ10でも同じです。このことに注意を払うのが非常に大事だと思われます。

一方、同じようにダイエット効果があるとされる物質に、カルニチンがあります。カルニチンはビタミンBTとも呼ばれています。カルニチンは牛肉に多く含まれています。アミノ酸とは厳密には異なるのですが、アミノ酸に分類されています。長い炭素鎖を持つ脂肪酸(長鎖脂肪酸) が、ミトコンドリアで燃焼する際に、カルニチンがないとミトコンドリアに入れないのです。

つまり脂肪酸が燃焼されず、脂肪が組織にためられてしまうのです。カルニチンは生体内ではリジンとメチオニンから合成されます。このときにビタミンC、ビタミンB6、ナイアシン、鉄が重要な役割を演じています

一般にはカルニチンは食肉、特に牛肉に多く含まれていて、米国人は1 日に100~300mg摂っています。食肉の中でも牛肉がもっとも多くカルニチンを含んでおり、豚肉には牛肉の半分くらい、鶏肉には3分の1くらい含まれています。

カルニチンは、血中の中性脂肪とコレステロールを下げる作用があります。中性脂肪やコレステロールを増やすと恐れられている牛肉を摂取すると、むしろ中性脂肪やコレステロールを下げる作用があるのは驚きです。このようなことからカルニチンにはダイエット効果があると考えられ、用いる人も多くいます。
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実際、いくつかの実験で、体重が減少したというデータが得られています。最近では、ダイエットに役立つというサプリメントが注目され、多くの人が購入し、使用する傾向があります。しかし、私たちの脂肪は無意味についているのではないことはすでに述べました。また、女性の場合は脂肪が少ないと女性ホルモンができにくくなり、精神的に不安定になつたりします。排卵が抑制され、不妊になることもあります。ですから、適齢期の女性が無理にダイエットをして脂肪を減らすことは、決してよいことではありません。
健康的にいい意味でのダイエットがやはりこれからの主流です。

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